フィンランドのドタバタ寮生活

日常生活

 Moi! けいけいです。明けましておめでとうございます。今年もブログ更新頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。今回は、留学中の寮生活について、ご紹介したいと思います。

 私は、ヘルシンキ市中心部から少し離れた大学の寮に住んでいます。フィンランドの寮はとても人気で空き部屋がすぐ埋まってしまうそうで、ヘルシンキ大学決定時にすぐ寮の応募をしました。部屋の種類は大きく分けて二つあり、自分の部屋にキッチンがあるタイプと、共同キッチンを使うタイプに分かれています。私は、他の留学生と交流する機会が増えそうという理由で共同キッチンを選び、無事そのタイプの部屋に入居することができました。個人キッチンに比べて共同キッチンの方が、家賃もかなり安くなります。それ以外は一緒で部屋にシャワートイレ, 洗面所, 冷蔵庫, 備つきの家具(机や棚など)があるので、自分の空間もちゃんと確保することができます。洗濯は共同のラウンドリーで、何台もある洗濯機や乾燥機を自分で予約して、好きな時間に使うことができます。また、フィンランドならではですが、寮にはサウナもあり、男女別々で決められた曜日に入ることができます。私も数回利用していますが、本格的な木造りでとてもリフレッシュできます。

 さて、私は共同キッチンを使っているとお話ししましたが、思っていた以上に、その選択が私の留学生活を彩ってくれています。一つの階に共同キッチンが一つあり、同じ階の住民10人ほどが全員そこを使うので、キッチンを使う際には必ずと言っていいほど誰かと顔を合わせます。留学前まではスモールトークが苦手だった私も、キッチンでの会話を通して大分コミュニケーション能力を高めることができました。また、色々な学部の留学生が集っているので、お互いが現在学んでいることを話したり、意見をもらったりするのもとても楽しいです。

 また、多国籍料理パーティーを開いたり、一緒に友達の国の料理を作ったりと、食文化の交流が特に盛んでした。例えば、ウクライナの女の子たちが5時間かけてジャガイモや果実などの詰め物の餃子のような料理を, イスラエルのお兄さんがタヒニ(ゴマペースト)のスパイスがきいた絶品サラダを, 中国のお姉さんが唐辛子のパンチの効いた炒め物を振舞ってくれました。また、イタリアの友達とニョッキやティラミスを一緒に作ったのも良い思い出です。あげるとキリがないのでこの位にしておきますが、本当に沢山の国際料理を頂き、それを通して彼らの文化を感じることができました。私もお好み焼きパーティーを開いたり、味噌汁やおにぎりなどの家庭料理を振る舞ったりと、日本食は寿司だけじゃないんだぞ!と宣伝して回っています笑 ただ、いざ日本っぽいものを振る舞おうとすると、手に入る食材や相手の食べ物の好みなどの制限で作れるものがかなり限られることに気づきました。特に魚料理が、魚の入手困難さとその独特の臭みを苦手とする友達が多いことで難しいです。特にヨーロッパの方で魚を苦手とする人が多く、味噌汁に入れる出汁のパックの匂いを嗅いだだけで気分が悪くなってしまう子までいました。食文化の違いを目の当たりにし、大変衝撃を受けました。

 このように、共同キッチンを通した交流をかなり楽しんでいる私ですが、時にはトラブルや困難もありました。一般的に共通で使う場所って、誰か一人が綺麗に使わないと皆それに倣ってしまって、どんどん汚くカオスになっていってしまいますよね。私の入居当初、共通キッチンはその究極体型でとてつもなく汚くて臭く、物が乱雑に置かれており、ものすごい量の蝿がおりました。棚には賞味期限切れの食材やベトついた調味料が山ほど残されており、その時のキッチンは本当に衝撃的で、今でも忘れられません。新しく来た同じ階のみんなに呼びかけて大掃除をした後、定期的に掃除をするように決めて、ようやく快適なキッチンを保つことができるようになりました。今まで家族と暮らしてきて、寮生活など経験したことがなかった私にとっては、協調して協力し合いながら暮らすことの大変さと、周りを巻き込んで秩序を維持していく術を学ぶことができました。

 生活の一部を共有する分、濃密でより文化の違いを認識させられる寮生活は、自分の譲れないところは主張しつつ、他の人の多様な意見や慣習に寛容になることを練習する大変良い機会になっています。年末には半年間で留学を終えた同じ階のルームメイトが、ほぼ全員国に帰ってしまったのですが、新しく来る人達との交流を今から心待ちにしています。

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